Molecular
Design & Synthesis


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ORGANIC SYNTHESIS

有機合成化学者は分子のデザイナーであり、また数億分の1メートルという極めて小さなものを作る職人でもあります。紙の上に描いた、まだこの世界に存在しない物質の性質を予測し、さまざまな化学反応を利用した分子変換によって組み立てることで、自分だけのまったく新しい物質を手にすることができます。その用途は、これまでにないユニークな性質をもった「機能性材料」、分子レベルでものを組み立てる機械のような「触媒」、さらには薬理活性をもった「医薬品」と多岐にわたります。

RESEARCH

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新規生物活性物質の合成

有機化合物の合成はおもちゃのブロックの組み立てによく似ています。農薬や医薬品などの生物活性物質の部分構造となるブロックの種類が増えれば、医薬品設計の可能性が大きく拡がります。当研究室では、有機化学的手法を用いて生物学的等価体(医薬品の部分構造)の効率的な合成法を開発して、まったく新しい生物活性物質の合成を目指しています。

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不斉ヘテロ原子の化学

炭素原子が4つの異なる置換基をもつと不斉中心となって、右手と左手の関係にある鏡像異性体が2種類できます。硫黄やリン原子も4つの置換基をもつため、それぞれ不斉中心となって鏡像異性体が存在します。当研究室では、その一方の鏡像異性体だけを作る方法(不斉合成法)を開発して、生物活性物質や機能性材料としての応用を研究しています。

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有機分子触媒のデザイン

触媒というと二酸化マンガンなどの金属触媒が思い浮かびますが、巨大な有機分子である酵素も生体内でさまざまな有機化合物を合成するための触媒として機能します。またアミノ酸のような小分子も触媒となることが明らかとなっています。当研究室では、新しい有機分子触媒を独自に設計して、金属をもちいない環境調和型の反応の開発を目指します。

PUBLICATIONS

2023-Present

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Copper Catalyst

Cu-Catalyzed Asymmetric Arylation of Enone Diesters with Arylboronic Acids


Kunitomo, N.; Kano, T. J. Org. Chem. 2024, 89, 11048.

DOI: 10.1021/acs.joc.4c01045
写真1

Furan Synthesis

One-Pot Furan Synthesis Through Diethylzinc-Mediated Coupling Reaction between Two α-Bromocarbonyl Compounds


Hikima, R.; Takeshima, A.; Kano, T. Org. Biomol. Chem. 2023, 21, 8463.

DOI: 10.1039/D3OB01521A
写真1

Sulfur Chemistry

Transsulfinamidation of Sulfinamides with Amines


Tsuzuki, S.; Kano, T. Org. Lett. 2023, 25, 6677.

DOI: 10.1021/acs.orglett.3c02534
写真1

Amine Catalyst

Synthesis of Biphenyl-Based Chiral Amine Catalysts from Dibromopyrenes and Their Application in Enamine Catalysis


Uwaso, Y.; Yokoyama, N.; Kano, T. Org. Biomol. Chem. 2023, 21, 6484.

DOI: 10.1039/D3OB01059G
写真1

Sulfur Chirality

Practical Asymmetric Synthesis of Sulfoximines and Sulfimides from Sulfinamides


Tsuzuki, S.; Kano, T. Synlett 2024, 35, 160.

DOI: 10.1055/a-2127-1260
写真1

Amine Catalyst

Construction of Three Contiguous Stereocenters Through Amine-Catalyzed Asymmetric Aldol Reactions


Hikawa, R.; Shimogaki, M.; Kano, T. Chem. Commun. 2023, 59, 8424.

DOI: 10.1039/D3CC01606D
写真1

Amine Catalyst

Short Synthesis of a Biphenyl-Based Amino Triflamide Catalyst and Its Application in Enamine Catalysis


Uwaso, Y.; Yokoyama, N.; Kano, T. Synlett 2023, 34, 2443.

DOI: 10.1055/a-2091-0986
写真1

Amine Catalyst

Design of Threonine-Derived Amino Sulfonamide Organocatalysts for the Highly Stereoselective Aldol Reactions


Hikawa, R.; Shimogaki, M.; Kano, T. Asian J. Org. Chem. 2023, e202300113.

DOI: 10.1002/ajoc.202300113
写真1

Copper Catalyst

Cu-Catalyzed Asymmetric Alkenylation of Enone Diesters with Trialkenylboroxines


Yasumoto, K.; Kunitomo, N.; Kano, T. Org. Lett. 2023, 25, 1497.

DOI: 10.1021/acs.orglett.3c00262
写真1

Sulfur Chirality

Asymmetric Synthesis of Chiral Sulfimides through the O-Alkylation of Enantioenriched Sulfinamides and Addition of Carbon Nucleophiles


Tsuzuki, S.; Kano, T. Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202300637.

DOI: 10.1002/anie.202300637
写真1

Amine Catalyst

Diethylzinc-Mediated Cross-Coupling Reactions between Dibromoketones and Monobromo Carbonyl Compounds


Takeshima, A.; Kano, T. Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202217496.

DOI: 10.1002/anie.202217496
1997-2022

TEAM

人物写真1

教授

Professor

加納 太一

TAICHI KANO

人物写真5

博士課程1年

D1

日川 涼雅

RYOGA HIKAWA

人物写真6

修士課程2年

M2

國友 紀孝

NORITAKA KUNITOMO

人物写真6

修士課程2年

M2

茂内 佳奈

KANA SHIGENAI

人物写真6

修士課程1年生

M1

荒木 紗良

SARA ARAKI

人物写真6

修士課程1年生

M1

石曽根 実

MINORU ISHIZONE

人物写真6

修士課程1年生

M1

佐藤 菜摘

NATSUMI SATO

人物写真6

修士課程1年生

M1

星川 仁大

MASAHIRO HOSHIKAWA

人物写真1

4年生

B4

小野 遥希

HARUKI ONO

人物写真6

4年生

B4

齋藤 天琳

MARIN SAITO

人物写真1

4年生

B4

時田 稜汰

RYOTA TOKITA

人物写真6

4年生

B4

野村 至

ITARU NOMURA

人物写真1

4年生

B4

柳澤 伸幸

NOBUYUKI YANAGISAWA

人物写真1

3年生

B3

石原 広太郎

KOTARO ISHIHARA

人物写真1

3年生

B3

落合 佑哉

YUYA OCHIAI

人物写真1

3年生

B3

加藤 凜

RIN KATO

人物写真1

3年生

B3

茂木 陽向

HINATA MOGI

人物写真1

3年生

B3

箭内 美紀

MIKI YANAI

Further Information

NEWS

写真2

研究室

2024.10.18
新しいメンバーが配属されました。

写真2

研究室

2024.10.5
研究室旅行で富士吉田市界隈に行ってきました。

写真2

記事

2024.8.16
國友君の不斉アリール化の論文がSynfactsで取り上げられました。

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論文

2024.6.25
國友君の不斉アリール化の論文がJ. Org. Chem.に受理されました。

写真2

研究室

2024.4.01
新しいメンバーとともに新年度を迎えました。

写真2

研究室

2024.3.26
日川君が修士論文発表でFrontier Awardを受賞しました!

写真2

研究室

2024.3.26
みなさん、無事卒業しました!

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研究室

2024.3.22
吉祥寺にて武島さん、都築さん、東さん、横山君、加藤さんの送別会をしました。

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研究室

2024.2.16
公聴会、修論発表会、卒論発表会が無事終了しました。おつかれさまでした!

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研究室

2023.12.1
引間君がCSJ化学フェスタで優秀ポスター発表賞を受賞しました!

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研究室

2023.11.22
日川君が若手研究者交流会で優秀賞を受賞しました!

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講演会

2023.11.22
千葉大の柳澤先生に講演していただきました。

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研究室

2023.10.20
新しいメンバーが配属されました。

写真2

論文

2023.10.9
引間君、武島さんのフラン合成の論文がOrg. Biomol. Chem.に受理されました。

写真2

研究室

2023.10.7
研究室旅行で甲府に行ってきました。

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講演会

2023.9.14
CaltechのBrian Stoltz教授が来学されました。

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論文

2023.9.5
都築さんのスルフィンアミド合成の論文がOrg. Lett.に受理されました。

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論文

2023.7.31
日川君、下垣さんの論文がAsian JOCのカバーピクチャーに選ばれました。

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論文

2023.7.26
上曽君、横山君の二級アミン触媒合成の論文がOrg. Biomol. Chem.に受理されました。

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論文

2023.7.11
都築さんのまとめた硫黄化合物の不斉合成の総説がSynlettに受理されました。

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記事

2023.6.16
都築さんのまとめた硫黄化学の記事が「化学」に掲載されました。

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論文

2023.6.13
日川君、下垣さんの3連続不斉点構築の論文がChem. Commun.に受理されました。

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論文

2023.5.10
上曽君、横山君の二級アミン触媒合成の論文がSynlettに受理されました。

写真2

研究室

2023.4.01
新しいメンバーとともに新年度を迎えました。

写真2

論文

2023.3.29
日川君、下垣さんの一級アミン触媒合成の論文がAsian JOCに受理されました。

写真2

研究室

2023.3.24
引間君が卒業研究でFrontier Awardを受賞しました!

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研究室

2023.3.24
4年生が無事卒業しました。

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論文

2023.2.28
安本君、國友君の不斉アルケニル化の論文がOrg. Lett.に受理されました。

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論文

2023.2.20
都築さんのスルフイミド合成の論文がAngew. Chem. Int. Ed.に受理されました。

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論文

2022.12.30
武島さんの1,4-ジカルボニル合成の論文がAngew. Chem. Int. Ed.に受理されました。

写真2

研究室

2022.11.25
武島さんが第14回臭素化学懇話会年会でポスター賞を受賞しました!

写真2

研究室

2022.11.21
東さんが産業技術専攻の中間発表で表彰されました!

写真2

研究室

2022.10.17
新しいメンバーが配属されました。

写真2

研究室

2022.4.05
新しいメンバーとともに新年度を迎えました。

写真2

研究室

2022.3.25
東さんと日川君が卒業研究でFrontier Awardを受賞しました!

写真2

研究室

2022.3.25
東さんと日川君と山谷さんが無事卒業しました。

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総説

2022.3.14
武島さんのアミン触媒の総説がSynlettに受理されました。

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論文

2022.1.14
前田君、浜田君、青田君のスルホキシイミン合成の論文がJ. Org. Chem.に受理されました。

写真2

研究室

2021.10.14
新しいメンバーが配属されました。

写真2

総説

2021.9.29
本間さんのまとめたアミン触媒(武島さん開発)の総説が有機合成化学協会誌に受理されました。

写真2

論文

2021.7.6
都築さんのアルキル化反応の論文がChem. Commun.に受理されました。

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論文

2021.5.10
本間さんのケチミンの化学の論文がTetrahedronに受理されました。

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研究室

2021.4.1
研究室を発足しました。