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◎ 第25回学長記者会見(2013年新春学長記者会見)を開催
 1月10日(木)、東京商工会議所(東京・丸の内)特別会議室Sにおいて、第25回学長記者会見(2013年新春学長記者会見)が開催されました。
  当日は、「21世紀の固体紫外光源の実現・応用展開に道−世界トップレベルの高性能深紫外線発光ダイオード(LED)の作製に成功−紫外線LEDの応用技術開発を加速」と題し、松永是学長、升野勝之株式会社トクヤマ常務執行役員等の列席のもと、纐纈明伯教育担当副学長、熊谷義直工学研究院准教授が、株式会社トクヤマ(本店所在地:千代田区)との研究成果である世界トップレベルの出力特性を有す「深紫外線LED」の作製成功について発表し、新聞社等の報道機関19社から21名の出席がありました。
 波長200〜280nmのUV-C光源は、核酸を破壊する強い殺菌作用を有しており、医療、浄水、食品分野における殺菌用途として、波長254nmの紫外線を発する水銀ランプが広く使用されています。しかし、水銀ランプは、消費電力が大きく低寿命であること、また、有毒物質である水銀を含有し高環境負荷であり、水銀に関する条約の制定に向けた議論が、政府間交渉として進展していることから、小型で高効率な省エネルギー代替光源として深紫外線LEDの開発が活発に進められています。
 昇華法で作製した窒化アルミニウム(AIN)種結晶上に独自のハイドライド気相成長(HVPE)法で高速成長したAINより、高い深紫外線透過率と低欠陥密度が両立したAIN基板を世界で初めて実現し、株式会社トクヤマは同手法のライセンスを受け、同基板上に殺菌用途に最適な260nm帯紫外線LEDを作製し、世界トップレベルの出力特性を確認しました。今後様々な分野で、クリーン、長寿命、小型、低消費エネルギーな深紫外線LEDの特徴を活かした新市場の創出を検討することとしています。
 
【発表概要】
日時  平成25年1月10日(木) 11時00分〜
場所  東京商工会議所 特別会議室S
発表題目  
 『21世紀の固体紫外光源の実現・応用展開に道−世界トップレベル
 の高性能深紫外線発光ダイオード(LED)の作製に成功−紫外線
 LEDの応用技術開発を加速』
 
出席者  
 【東京農工大学】
 学長  松永 是
 教育担当副学長  纐纈 明伯
 広報・国際担当副学長  百鬼 史訓
 大学院工学研究院准教授  熊谷 義直

 【農工大ティー・エル・オー株式会社】
 代表取締役社長  伊藤 伸

 【株式会社トクヤマ】
 常務執行役員  升野 勝之
 開発センター長  柳 裕之
 
発表概要  記者会見配布資料 (PDF:123KB)
 
松永学長と升野常務執行役員 「深紫外線LED」の発光(中央の白い点)
 
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