工学府電気電子工学専攻の鈴木康夫教授並びに宇野亨教授が 電子情報通信学会よりフェローの称号を贈呈されました |
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工学府電気電子工学専攻の鈴木康夫教授並びに宇野亨教授が、9月17日(水)、明治大学生田キャンパスで開催された「2008年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会」において、電子情報通信学会よりフェロー称号を贈呈されました。 電子情報通信学会は、1911年創設以来の長い歴史をもち、情報通信分野をはじめとして電気・電子・情報通信工学分野を網羅し、世界各地の会員数は3万4000人を超え、日本最大の権威ある学会です。学会は、4つのソサイエティと呼ばれる下部組織にわかれ(基礎・境界ソサイエティ、通信ソサイエティ、エレクトロニクスソサイエティ、情報・システムソサイエティ)、その中には研究会と呼ばれる研究グループがありその総数は約100グループになります。 フェロー称号は学会会員数の2%までとなっている大変栄誉ある称号で、学会への貢献が顕著でかつ学問・技術または関連する事業に関して功績が認められる会員を対象とし、学会のフェロー推薦委員会が、候補者の業績学問貢献度などを厳正に審査し、ある一定の水準をクリアした候補者にのみ贈呈されるものです。 鈴木教授は、「アンテナの高性能化および高機能化とその実用化に対する貢献」に対してフェローの称号が贈呈されました。鈴木教授は1970年代初頭よりワイヤレス通信技術の分野で活躍され、モーメント法による線状アンテナの解析、変分法によるマイクロストリップアンテナの解析、反射鏡アンテナの鏡面修整、アレーアンテナの指向性合成、アダプティブアレーアンテナ、マイクロ波平面回路、誘電体共振器およびフィルタ等の研究・開発に携わり、多くの業績を挙げられています。鈴木教授はこれらの研究・開発を基に多くの高性能・高機能アンテナを実用化し、学会ばかりでなく社会的にも多大な貢献を果たしてこられました。そのひとつに、鈴木教授が開発および実用化された新型ILS(Instrument Landing System)ローカライザ用アンテナがあります。ILSは、電波を利用して航空機の精密進入を援助する施設であり、滑走路への進入空域に電波による降下路(コース)を形成し、このコースに沿って航空機を誘導するものです。鈴木教授が開発され実用化されたアンテナは、現在我が国の標準アンテナとして全ての空港の滑走路に設置されています。 宇野教授は、「計算電磁気学の基礎とその応用に対する貢献」に対してフェローの称号が贈呈されました。これは、現在テレビ放送や携帯電話など、我々の生活に電波を用いた無線通信技術は無くてはならないものとなっていますが、この電波に関する製品の開発を非常に効率的に行うための基礎技術で、日本におけるこの基礎技術の発達に対して、宇野教授の貢献が非常に評価されました。また、宇野教授の研究は、現在世界最新の電磁波技術の開発にも非常に有益とみなされ、2007年度の同学会通信ソサイエティの論文賞も受賞しています。 今回のフェローの称号贈呈を機に、関係分野の研究がさらに活発になり、日本全体における研究活動が進展することが期待されています。また、両教授指導の下、本学工学部電気電子工学科および大学院工学府電気電子工学専攻において多くの学生が優秀な人材となって社会に送り出されており、研究成果とともに、本学卒業生が今後の日本の情報通信技術の発展に大きく貢献するものと期待されます。 |
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