◎ 文部科学省「理数学生応援プロジェクト」に採択 「東京農工大学SAILプロジェクト-革新的科学技術職業人としての船出-」 |
平成20年度文部科学省の「理数学生応援プロジェクト」に、本学の「東京農工大学SAILプロジェクト-革新的科学技術職業人としての船出-」が採択されました。 この「理数学生応援プロジェクト」とは、国からの委託により大学の理系学部等が理数分野に関する優れた意欲・能力を有する学生をさらに伸ばすための入試方法・教育プログラムの開発・実践や工夫した取組を行うものです。平成19年度よりスタートした事業で、今年で2回目となっています。 採択されたプログラムは、工学部で取り組みます。概要は以下のとおりです。 |
|
本プロジェクトでは、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)のようなプログラムによって自然科学に対する特別な成果を持つ高校生を効率よくSAILコースに導くための「SAIL入試」を実施します。SAIL入試では、高校での活動において「実験等で得られたデータを基に客観的に分析し、その原理を推論するという思考の流れ」を身につけたかを選考基準とした入試を行います。さらに、1年前期の基礎教育科目で所定の成績を修めた学生もSAILコースに受け入れます。 SAILコースでは、標準で開講される1〜3年次の科目群に加え、1年次後期に「特別ゼミ」、2年次に「自由課題実験」、3年次に研究室体験配属により「特別コース研究」を履修します。これらSAILコースを所定の成績で修了した学生には、通常の4年次で履修する卒業論文に代えて、早期に大学院に進学する可能性を与えます。 |
|
<実施体制> |
|
本SAILコースで開講する「自由課題実験」と「研究室体験配属」の概要は以下の通りです。 ◆自由課題実験 自由課題実験では、企画設計力(Innovative Design)の養成を狙って、自ら研究の企画設計書を仕上げる過程を学ばせます。この「企画設計書」の作成を通して、自分が興味を持つ現象や実験方法を具現化する手順を学ぶことになります。毎回、各自の進捗状況についての報告とゼミ形式の議論を行い、その結果を基に実習を行います。企画設計力の養成を目的としているため、学生の漠然とした興味や好奇心を、ゼミの議論や「企画提案書」の作成を通じて、具体的な実習課題に練り上げていく過程を重視します。 この科目によって、学生の主体性をいかに「企画設計力」の形で効果的に伸ばせるかは、既にパイロットプログラム(学内GP「東京農工大学SAILプロジェクトにおけるInnovative design能力養成科目の開発」)で検証済みです。 ◆研究室体験配属 「自ら異分野を統合発展させて新しい分野を開拓する能力」には、様々な分野を経験しておくのが不可欠です。従来の研究室配属では、配属先の専門に特化しがちでした。本コースでは、学部3年の前・後期にそれぞれひとつずつの研究室に配属させ、複数分野の体験を通じて受講生にも新しい分野を開拓する意識を促すことを狙いとします。前述の自由課題実験を受講したものであれば、そこで培った企画設計力がさらに新分野開拓へと活用できることが学べる仕組みです。 |
|
※ プログラムの詳細は、こちらから | |
〈次の記事→〉 | |
|
|
472号目次へ戻る |