小動物臨床現場で働く獣医師は全体の約半数で、半数は別の分野で仕事をしています。
例えば、狂牛病や鳥インフルエンザなど家畜の病気を予防するための研究や、畜産物の衛生面での安全確保、医療用の薬を開発するための実験動物管理も獣医師の仕事であり、近年は女性獣医師の数が急激に増えています。女性獣医師の多くは、結婚後も仕事を続けますが、出産や育児によって休業を余儀なくされることが少なくありません。しかし、休業後に職場復帰しようとしても、日進月歩で進展する知識や技術について行けず、有資格者としての能力を社会的に活用・発揮できずにいる場合が珍しくありません。
本学では既に4年前から研修医制度を実施し、小動物臨床の再教育を希望する獣医師を受け入れていますが、年々女性獣医師からのニーズが高まってきました。しかし、大学での再教育を希望する多くの女性獣医師には、小動物臨床のみならず、さまざまな分野でのスキル及びキャリアアップを目指すニーズがあります。そこで本学では、同様に女性獣医師の再教育に意欲を持つ東京都獣医師会及び本学女性キャリア支援・開発センターの協賛を得て、女性獣医師の学び直し企画を提案し、大学独自の本格的再教育プログラムを施行します。 |